乳がんの再発

乳がんの再発とは、一度は治療によってなくなったはずのガンが再び現われるものです。手術をした部位にだけ再発するものは局所再発と呼ばれています。およそ30%の方が乳がんを再発しており、そのリスクを測るための資料として、しこりの大きさや腋窩リンパ節(脇の下の部分のリンパ節)への転移の有無や個数、ホルモン受容体の有無があります。

もしリスクが高い場合には、予防のために乳がんの手術に加えて腋窩リンパ節郭清を行うことや、術後放射線治療、術前や術後の薬物療法を行うことがあります。また、腋窩リンパ節郭清は再発の可能性の予測や術後に薬物療法が必要かどうかを判断する材料にもなります。薬物療法は他の部位に転移した微小なガン細胞にも有効ですので、これらを組み合わせることによって、より一層の効果を期待できるのです。

術後にホルモン療法によって乳がんの再発を図る場合、これまでは抗エストロゲン剤であるタモキシフェンが長年にわたって使われていましたが、最近ではアロマターゼ阻害剤という新薬に注目が集まっており、タモキシフェンを上回るものとしての期待がかけられています。

術後に5年間使うことで、タモキシフェンは乳がんの再発を50%から70%ほど抑制するとされていますが、5年以上の服用では再発率が上昇します。これまでにもアロマターゼ阻害剤はタモキシフェンとともに閉経後に乳がんが再発した場合に使われてきましたが、アロマターゼ阻害剤の方が効果的であるというデータもあります。考え方が分かれるところですので、主治医に相談して見解を伺ってみるのもよいでしょう。

予防もかなわずに再発してしまった場合、再発乳がんの治療方針を決めるために参考にする情報として、転移や再発の部位、ホルモンレセプターが発現しているかどうか、HER2たんぱく質の有無、再発までに要した期間、閉経状況などがあります。局所再発の場合には、その部分の手術や放射線治療といった局所療法を行います。

他の臓器などへ遠隔転移が認められる場合には、一箇所だけの治療では済みませんので、全身療法を用います。具体的には、ホルモン療法や抗がん剤による化学療法などです。乳がんが再発した場合の治療に用いられる抗がん剤としては、アンスラサイクリン系薬剤とタキサン系薬剤が中心となります。

HER2たんぱく質が発現している場合には、分子標的療法としてトラスツズマブが効く可能性があります。また、たとえ遠隔転移がある場合でも、脳や骨に転移することで痛みや骨折の危険が生じている時には部分的に放射線治療を用いることもあります。

どのような治療を行うのがベストであるかは、一概に言えるものではありません。乳がんが再発した場合でも、完治を目指せる場合もあれば、延命やQOL(生活の質)の向上に主眼が置かれることもあります。それぞれの状況を的確に見極めるためにも、専門医としっかり相談し、納得のいく方法を選ぶことが欠かせません。

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