乳がん末期の現実

症状が進行して乳がん末期になると、他の部位への転移が起こります。体中に癌が広がってしまうと、治癒を目指すことが難しくなりますし、転移による症状も出てきます。骨転移による痛みもその一例です。

初期症状の段階であれば、乳房の一部を切除する手術によって治癒を目指すこともできます。しかし、悪化してしまえば手術による切除範囲は広くなり、再発のリスクが高まっていきますし、やがては手術の対象外になってしまいます。

全身療法としては抗がん剤やホルモン療法がありますが、完治という観点からすると手術がもっとも効果的な治療法であることは変わりありません。末期になってからの克服が難しいのは、原発巣だけの治療では済まないところにあります。

たとえ一度は癌がなくなったように見えても、初期から離れていくほどに再発することが多くなっていきますし、生存率の低下も顕著になります。だからこそ、早期発見が重要になります。

末期になってからの治療では、余命の長さを知っておくことや、治療の目的が治癒なのか、それとも痛みのコントロールであるのかもはっきり認識しておきましょう。疼痛の管理もQOLの向上のために欠かすことができないものですが、鎮痛剤の使用による副作用についても把握しておいてください。

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